So What
modal jazz の時代を切り開く作品かつジャズの金字塔となった同アルバムの1曲目.Miles の師でもある Charlie Parker がアドリブ奏法を生み出してから,bebop, hard bop の時代に渡ってコード・トーン上でアドリブを行うのが当たり前だった.しかしながら,コード・トーンは基本的に4つの音しかないので,誰が演奏しても同じような曲展開に陥る危険性を孕んでいた.こうした行き詰まりの中,Miles はそれまでのジャズの常識を覆し,アドリブの軸足をコードではなくモード (旋法) に置くことに決めたのである.西洋音階で使われるモードは7つの音階を持つので,使える音も4つから7つに増え,アドリブの自由度が飛躍的に増すことになる. 32-bar form (AABA form) であるが,Aパートは D Dorian,Bパートは Eb Dorian というモードの中でソロ回しをしていく.hard bop などと比べると独特の浮遊感が感じられる. https://youtu.be/ylXk1LBvIqU